月曜日, 2月 06, 2006

素手バイク

 それは、先日タンデムグリップつきウェスト・バッグを購入した帰りの出来事だった。

 すでに日が沈み、あたりは寒々としている。そしてプチ渋滞のR171。
 ベンリィマダムとDr.運送屋がまたがったCD125Tの横を、スズキの隼がすり抜けていった。
 その隼の主は、白い革ジャン、黒の革パン姿。フルフェイスのヘルメットだったので、顔や髪の毛は見えないものの、白革ジャンのウェストのくびれが尋常ではないので、間違いなく女性ライダーだ。
 
 彼女の出で立ちに、一瞬マギー司郎を連想してしまったのだが、華奢な体つきなのにクールな服装で、ちょっとかっこよかった。

 けれど、どこかに違和感を覚えた。どこがおかしいのだろう。

 その時、Dr.運送屋が、かのライダーを指さして「おかしいんじゃねぇの」と宣った。そしてわたしの違和感の所以もはっきりした。

 彼女はこのクソ寒いのに素手だったのだ・・・。

 若くて体温をもてあましているのか、それとも手袋をしているように見えないマジックをかけているのか、今となっては知る術もない。

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